(特許公開済)
古くて新しいバンブー・フライロッド
古くからフライロッド素材として使用されているバンブー(竹)に、新しい命を吹き込みました。
バンブー・ロッドのあらたな進化が始まります。
1.DFFRとは
2.DFFRの可能性について
3.ガイド面とキャスト方向の関係
(1) デュアル・フレックス・バンブーロッド(DFFR)とは
さらに、竹の特性を最大限に発揮させる為、ロッド本体は中空構造を採用しています。
バンブーロッド最大の弱点である”重さ”は、本来のショートレンジでの使い易さを失わさせるだけでなく、遠投力に関しても大きなマイナス要素となっています。
つまり、中空構造によるロッド重量の軽量化を実現することにより、本来の柔軟性、遠投性が最大限生かされることになり、近距離から遠距離まで、幅広い範囲で快適に使用できる事になります。
さらに、耐久性向上の為、ロッド本体にはオイル浸漬処理が施されており、これらの技術が相互に補完し合い、結果として理想的なロッドとなっていると言えます。
全てのロッドは可搬性を重視し、3PC構成としていますので、川の下流から上流域まで、あらゆる状況において、快適に使用できますし、また、軽量化されている事により、持ち重りせず、1日中使用してもバンブーロッド本来の楽しさを十分に堪能することが出来ます。
まとめますと、本ロッドには以下のような、各種新技術が採用され、製作されています。
1.デュアル・フレックス設計による斬新な特性
広い適用ラインによって、一本のロッドであらゆる状況に対応できます
2.特殊な中空構造の採用による軽量化
3.オイル浸漬処理による材料の耐久性強化
ロッドの断面形状
上図は従来型のロッドとデュアル・フレックスロッドの断面構造を示したものです。
デュアル・フレックスロッドは従来のロッドと異なり、図ように扁平六角断面構造をしています。
このような断面構造によって、キャスティング方向より水平方向のロッド剛性が強くなるロッドを実現出来ることになります。
(2) デュアル・フレックス・ロッドの可能性について ページ先頭へ戻る
(1)で一般的な特徴を述べましたが、その他に従来のロッドとは異なる重要な特性があります。
それは、ロッドの強さを変えず、ロッドの各部の重量を可変に出来ると言うことです。
従来のロッドは、当然のことながらロッドのテーパが決まれば、各部分の重量は決まってしまいます。
従って、ロッドとしての特性は唯一、どのようなテーパで設計するかによって決まってしまいます。
言い換えれば、ロッドテーパだけがロッド特性を決める、唯一の手段になるわけです。
当然のことですが、古くから多くのロッド・ビルダーの皆さんが、いろいろなテーパで設計し、製作されたロッドは数限りなく存在しています。
又、ロッドとして有効なテーパはおのずと限りがあると思います。(当然ですが、どんなロッドテーパしでも、フライロッドとして使用可能なわけではありません)
ですから、どうしても何らかの(又は誰かの)タイプのロッドに類似してしまうのはやむおえないことと考えます。
このような問題に対し、デュアル・フレックス構造と中空構造を同時に採用することにより、従来の壁を超えることが出来ます。
第1図はロッドのある部分で、同じ強さにする時、その部分の重さの変化を
1.従来の中実ロッド(正六角断面)
2.従来の中空ロッド(正六角断面):ロッド肉厚変化させる
3.デュアル・フレックス中空ロッド(扁平六角形断面):ロッド肉厚と扁平率を変化させる。
の各くロッドによる重さの変化を表すグラフです。
従来の中実ロッドを基準にしています。(重量比1は中実ロッドと同じ重量を表しています)
当然ですが、中実ロッドではある部分をある強さにするには1つの条件(ロッド径)しかありません。
第1図 ロッドタイプによる重量の変化
中空ロッドの肉厚をロッド径で表した場合、0.5×Rod_Diaは中実と同じ事になります。
従来の中空ロッド(正六角断面)では最大重量で中実ロッドと同じで、肉厚を薄くすれば重量は軽減されてゆきます。デュアル・フレックス(DF)中空ロッドでは扁平率を変えることにより、同じ強度でありながら最大重量を中実ロッドより重くも出来、最小重量は従来の中空ロッドと同じにすることが出来ます。
このように、DF中空ロッドではロッドの強さは同じでも、ロッド各部の重量を大きく変えて設計できます。
これは、ロッドのキャスティング・フィーリングに大きく影響するところとでもあります。
第2図は一例として、同じ強さ(硬さ?)のロッド長8フィートのロッドを
1.ノーマル(従来の正六角形断面)中実ロッド
2.ノーマル(従来の正六角形断面)中空ロッド
3.デュアル・フレックス(扁平六角断面)中空ロッド
で設計した場合のロッドの各セクション毎(5インチ毎)の重量を表したグラフです。
第2図 ロッドタイプによる各ロッド・セクション重量の変化
ちなみに、横軸(ロッドセクション)の例えば10インチの部分の値は(先端から5−10インチ)部分の5インチ分の重量を表しています。
特に注目すべき点ですが、DF中空ロッドのセクション毎の重量が従来のロッドでは実現不可能な重量分布になっている点です。
さらにこの重量分布は水平方向の特性を変化させることにより、いかようにも変更できることが非常に重要な点だと考えます。さらに、中空部分の肉厚を変える事により、より大きな重量分布の変化を実現できます。
実際に、キャスト・フィーリングはこの重量分布は大変重要な要素になっていると考えます。
このように、デュアル・フレックスロッドは従来にない要素(セクション重量)を考慮することにより、今までにない特性を持つロッドを作り出せる可能性を持っているといえます。
(3) キャスト面(ガイド取付面)とキャスト方向の関係 ページ先頭へ戻る
正六角形断面のロッドの場合はキャスト面(ガイド取付面)がキャスト方向に正対していない場合でもキャスト中に感じることはできないと思います。
正確なキャスティングには基本的にはガイド面とキャスト方向が一致していることが基本になりますが、キャスティング競技(アキュラシー競技)を除けば、一般的にはキャスト方向とガイド面の一致はそれほど問題にはなりません。
キャスティングにはそれぞれの個性があり、必ずしもガイド面とキャスト方向が一致しないキャストをする人もいると思いますが、そうした場合デュアル・フレックス・ロッドはどのような状態になるかを説明いたします。
第図3 キャスト面(ガイド取付面)とキャスト方向の不一致
の場合、それを補正するモーメント
第3図はデュアル・フレックス・ロッドのキャスト面(ガイド取付面)とキャスト方向が正対していない場合を表しています。
こうした場合、図に示したようにロッドは最も曲がりやすい方向に曲がろうとする為、ガイド面をキャスト方向に一致させるように補正するモーメントMが発生します。
従って、自動的に、ガイド面とキャスト面を一致させるように動作する、とも言えるわけです。
このような状態ですと、キャスターにはロッドが捩れるような感覚を感じるかもしれません。
逆に、このような感覚がなければ、ガイド面とキャスト方向が一致した基本的なキャスティングがなされていることになります。
また、ガイド面とキャスト方向の不一致でキャストすると、ロッドのキャスティング特性をキャスト方向と水平方向の中間的な特性でキャストすることにもなるわけです。(あるいは、この中間的な特性の方が好きな人がいるかもしれませんが。)
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