新しい設計法(6)
  
曲率による設計法

     [目 次]

 1. 組立手順

 2. 高さの調整方法
 

 3.3 組立について

  1. 組立手順


ここでは、6−1の計算結果に従ってキャスト面側の2片、水平側の4片をそれぞれ削り出し、その後、実際にそれらを組み立てる手順について説明します。
図4はデュアル・フレックス・ロッドを構成する各6片(各片の番号を1〜6番とします)の関係を示しています。
キャスト面側の2片(1,4番)は水平側の4片より大きくなっています。
当然このままでは、六角形状に組み立てられませんので、各片の高さを削り、1、4番を2、3、5、6番と同じ高さになるように削って調整します。その為に、図5に示すように、各片の底辺を固定し、水平側に組み付ける4片の高さにキャスト面側の2片の高さを削り、正確に高さの調整を行います。(点線の位置まで削る)

           

                   図4 各片の構成関係

      
                      図5 各片の高さ調整

                  
                            図6 組立断面図

図6 は高さを調整した6片を組み立てた断面を示しています。当然、キャスト面に組み付ける2片の高さ調整はなるべく正確に行う必要があります。
特に、高さ調整でキャスト面側の2片のカット部分が足りないと大きな問題になる為、十分な注意が必要です。尚、各図中の部材に付加された番号は、1,4番はキャスト面(ガイド取り付け面)側に組み付ける部材であり、2,3,5,6番は水平面側に組み付ける部材です。

  2. 高さの調整方法

各片の高さを揃えるために、最も簡単な方法の一例を説明いたします。
図7は各片1〜6を1、2、3、5、6、4の順番で並べ、2番、6番片の頂点に薄いテープ(セロテープ等)を等間隔(1インチ間隔程度)に、三角形の頂点をまたいで貼り付けます。

   
                   図7 高さ調整方法概略図 片2、6番の頂点に薄いテープを貼る

その後、図5のように必要な高さ(図7の点線の調整位置)まで、片1、4番を同時に紙ヤスリ、竹ヤスリなどで削って行きます。削っている間は常に2、6番に貼り付けたテープを注視します。
高さが揃うとテープの頂点が削られますのでその時点で削ることを止めます。
削り量が不足すると組立上、大きな問題が発生ますのでどちらかと言うと多めに削った方が安全ですので注意してください。
削る際は全長を1ストロークで一度に削れませんので、20〜30cmぐらいのストロークで少しづつ削って行きます。紙ヤスリを利用する場合、幅5cm×15cm程度の平面にヤスリを貼り付けて用いるか、市販品を利用すると効率的に削ることができます。